Gut Busters

大腸に食い込む「音」を求めて・・・

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デルタブルーズについて

最近やっとマディー・ウォーターズが聴けるようになってきたけど、マディー・ウォーターズの「アイドル」・サンハウスはだいぶ前に「魂のギター職人Y氏」に紹介してもらった瞬間からすっぽりとハマることが出来た。全てが生々しくて最高なのである。

さて、サンハウスと言えば、ロバートジョンソンの師として有名である。そして、ロバートジョンソンは誰もが認める、ブルーズ、ロック、カントリー、ジャズなど現代の音楽のルーツである。しかし、彼の師がサンハウスならば、サンハウスこそが現代の音楽の大本ということになるのだ!サンハウス達が奏でる「あの辺の」音楽は、今じゃデルタブルーズとしてカテゴライズされているけど、このジャンルがすべての現代の大衆音楽を作ったとすれば、デルタブルーズは厳密には「古代ポップス」とでも呼んだ方が適切なのだろうか?

マディー・ウォーターズなど、あの辺りのブルーズはシカゴブルーズとして分類されている。デルタブルーズが素朴なブルーズとしたら、シカゴブルーズは何やら暗黒に蠢く人間の生々しい息づかいという感じで、僕のようなナイーブな人間はあの濃さを消化するまですごい時間がかかった。しかし、シカゴブルーズの良さが最近分かってきて、デルタブルーズの良さを何倍も感じることが出来るようになった。もっと多くの日本人が「古代ポップス」に触れれば、日本はもっと元気になるはずだ。

デルタブルーズを聴きこんで改めて思ったことを羅列してみたい。

(1)リズムの丈があってない

1,2,3,4,1,2,3,4 という規則的なリズムに慣れきっている我々からすると、デルタブルーズは奇妙に聞こえる。一つの小節が終わったと思っても、まだフレーズが続いているということが非常に多い(気のせい?)。それもプログレみたいに変拍子なのではなくて、「ちょっと間違えちゃったから、もう一回弾いとこう」みたいなニュアンスなのだ。今のレコーディングだったら間違いなくNGになってそうだけど、それが「伝説」の音源として残っちゃっているところがすごい!

(2)レコーディング中のハプニングがそのまま収められている

初期のロックンロールとかのレコーディングとかにもあるけど、このころのレコーディングは文字通り一発録りなので、途中のハプニングも聴ける。自分が一番度肝を抜かれたのは、サンハウスが歌の途中痰が絡まって咳こんじゃうところ。同じようなフレーズが続く歌だから、本人もきつくなったのか?そして、咳き込んでしまったあと、歌が終わる。これは最初から終わる予定だったのか?それとももうきついから途中で切り上げたのか?分からない。

(3)自分の曲のパクり方がすごい

AC/DCは同じような曲ばかりやっている!ってみんな非難するけど、デルタブルーズはAC/DCの比じゃない。同じフレーズでメロディーも同じだけど、タイトルが違う、という曲がある。しかも、驚きなのは、ところどころ歌詞まで他の歌から拝借しているというところ。さすがデルタブルーズ。スケールが違う。こんなことも全然気にせず、堂々と歌っているところは圧巻だ!

AC/DCのアンガスヤングが、あの辺りのブルーズマンは本当に個性的で、度肝を抜くアイデアの宝庫だ!って言ってたけど、本当にそうなんだ、と痛感する毎日です。
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